コロナはなにをもたらしたのかと、考える

先週は8月3日に、俳優たちと話をしました。

次の1週間をどうするか。

とりあえずこの1週間、稽古をするかどうか。

本番をするかどうかよりも、もっと手前のこと。

先週の1週間は無事に稽古を終えまして、

10日の今日、またこれからの1週間をどうするかを話し合いました。

今、みんなが何を考えているのか、とか、これも稽古のうちだと思う。


コロナというウィルスのことをちゃんと理解して、

手指の消毒や、マスクなど、現実的な感染症対策をきちんとしたうえで、

ずっとわたしが考え続けているもうひとつのコロナについて。

 

創作をする座組みで話し合うこともまた、感染症対策だとわたしは思っている。   


去年はずっと、

「わたしたちは本当は一体なにに感染しているのだろうか」

ということを考え続けた1年だった。

そしてやっぱり2020年は非常事態だった。

2021年になって、非常事態という土台の上に日常が乗っかった。

非常事態を経験したからこそ、日常が乗っかった。

 

そうすると、

「では、コロナがわたしたちにもたらしたものは何だったんだろう」

と考えるようになった。

 

6月19日にこんなこと書いていた。

「わたしたちは本当は一体なにに感染しているんだろうか?」

 http://plant-m.blogspot.com/2021/06/blog-post_66.html 

 

この時にはまだぼんやりしていたことが、

少しずつ少しずつ、輪郭を見せる。

リモートやzoomのときに、わたしは距離のことを考えた。

距離。遠くのこと。

遠くの人。

遠くの街。

実際の距離。

心の距離。

そうしてふと思う。

遠くの人って、誰だろう。

初めて会う人。

遠距離の人。

考えが違う人。

とっても近くそばにいても、考えが違う人。

遠くにいるのに心が通う人。

初めて会った画面の向こうの人とどう通じ合えばいいか。 

 

あっ、と思う。

 

コロナが恐怖や疑いを持って人々を分断させるのだとしたら、

なにを持って対策をすればいいんだろう。

 

あっ、と思う。 


わたしは、遠くの人をどこまで受け入れて、どこまで愛せるんだろうか。  

 

知らないから恐る。

分からないから信じられない。

 

わたしは、遠くの人をどこまで受け入れて、どこまで愛せるんだろうか。


受け入れるには、愛するにはなにをするべきかと考えると、

とても当たり前のことだけれど、話し合うこと。

言葉を尽くすこと。

まだモヤモヤして自分でもわからなくても、それを口から吐き出すこと。

というか、ただそれしか思いつかなかった。

今なにを考えているか、なにを感じているか、どうしたいのか、誰に伝えたいのか。

話すべき人たちと、共有すること。

とても当たり前のことだけど。

やらなくても、なんとなくやってこれた今までが確かにあったと振り返る。 

そして、話す、ということは、案外難しい。

実際の距離があるならなおさら。

心の距離があるならさらになおさら。

だけど、分からないこと、受け入れられないことが増えると、

人は恐怖に飲み込まれる。

 

コロナはなにをもたらしたのか、それはまだまだ確定はできないけれど、

わたしにとって、もたらしたもののうちのひとつとして。

 

遠くの人をどこまで愛せるのか。 

 

さて。

長くなりましたが今日の話し合いにて、

15日まではとにかく稽古をしよう、ということになりました。

そしてこの1週間は、話たい時にはすぐに話す、ということにいたしました。

15日に、またあらためて次の1週間のことを話し合います。

直前で中止にするかもしれない余白はいつでもある。

なにかと変動があるのでお客様には大変ご迷惑をおかけしますが、 

どうぞご了承くださいませ。

そしてわたしはそれでいいと思っている。

今は、そんな状況だから。

中止になるかもしれないことも含めて、

この公演のことを気にかけてもらえたら幸いです。


出演

長女…黒木佳奈(疎開サロン)

次女…大木実奈(演劇ユニットnoyR

三女…大鶴美仁音(劇団唐組)

弟…吉次匠生(QoiQoi

 

スタッフ

作・演出/樋口ミユ

舞台監督/河村都(CQ

音響/金子進一。(T&Crew

照明/皿袋誠路(PAC West

衣裳/植田昇明(kasane

制作/吉川剛史(演劇ユニットnoyR

チラシデザイン/岸本昌也

動画撮影 伊藤華織

 

場所 若葉町ウォーフ

ホームページ https://whaf.webnode.jp

住所 231-0056 神奈川県横浜市中区若葉町3−47−1

 

日時

21日(土)14/19

22日(日)14

※受付開始は開演30分前、開場は開演30分前となります。

※各作品上演時間1時間15分予定

 

感染症予防と対策について

お客様が安心してご観劇できるよう感染症対策に努めておりますので、チケットご予約の前に必ずお読みいただき、内容をご了承のうえ、ご予約ください。

 

劇場観劇料金

劇場チケット料金(202181日発売開始)

一般前売り(15席限定・完全予約制)

前売のみ3000円・高校生500

 

ご予約(シバイエンジン)

こちらをクリック→ https://shibai-engine.net/prism/pc/webform.php?d=3kx03ujg

 

動画配信チケット料金

『君ヲ泣ク』横浜verテキスト付き 2000

販売期間 829日(日)〜95日(日)

動画配信チケットはPlant M’storeからお買い求めください→https://plantm.stores.jp/

※購入した時から9月5日0時まで視聴できます。

※ 映像動画販売開始は8月29日からです。

 

主催:Plant M

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