『祭礼2021』はこんな感じ

 『祭礼2021』はこのような感じで仕込み1日目が無事に終わりました。
 










 
繰り返して上演されるレパートリーは、再演でありながらアップデートされて、
新作になるのだなぁと実感。

『祭礼』
『祭礼2014』
『祭礼 旧大社駅』
『祭礼2016_KOEFES VERSION』
『祭礼2016』
『祭礼2018』
 
を経て、 『祭礼2021』は高安さんと岸本くんそのものに見えるし、
高安さんと岸本くんを作り上げた記憶と過去の亡霊にも見えてくる。
神楽のことを2人は話しているのに、
誰だって、誰かに育てられて、そこから逃れたくなったり、
帰りたくなったりしているなぁと人間の成長やら、生活なんかを
思い出させてくれたりする。 
祭礼2018までは、ひぐちのテキストが少し入っていたりしたけれど、
祭礼2021は、完全にふたりだけの言葉となりました。
だから毎回、毎回、毎回、同じやりとりにはならない。
けれど、間違うことなどは絶対にない。
日々の毎日が、やり直しがきかないのと同じように、
ふたりは、二度と戻らない「いま」この瞬間を積み重ねて、
この1時間を本当に生きるのだと再確認するのでしょう。
人ってこの当たり前をたやすく忘れているから。
昨日のお稽古終わりに高安さんがぽそりと、

「これ・・・魂削らんとあきませんね」と言いました。

そして今日の仕込みを終えて、

「これ、魂削って磨くんですね」と岸本くんと見つけたみたいでした。
 
そしてわたしはふたりが舞っているのをみて、
わぁ、生きている。
と、
またこの一瞬を実感するのです。
 
本番は観ること叶いませんが、後ほど映像作品となります。
 
固定カメラでの記録映像と映像『祭礼2021』の2本立てとなる予定です。
ひぐちとはまた別の立ち位置で、
最初の『祭礼』からずっと観ている映像担当のサカイくんが作る映像『祭礼2021』
これでまた、新しい視点の『祭礼』が出来上がるのです。
視点が増えるということは、考え方の回路が増えるということだと思う。
今回は劇場での公演だから、
新しい照明の視点も加わって、
新しい音響の視点も加わって、
いろんな人がどんどん関わって、
いろんな視点が増えていく。

『祭礼』は、演劇か神楽か、どっちでもいいし、どっちでもある。
そしてこの行為自体そのものが演劇だなと思うのであります。
映像はplant M'storeでお買い求めくださいませ。
※編集作業がございますので、お届けまでにお時間いただきます。
 
 
 

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