noyRバージョン『アイデアル』のお稽古。
今日は通しでございます。
客入れのダンスからはじめます。
わたしたちはこれを0場(ぜろば)と呼んでおります。
日常のルーティンダンスから通しました。ほぼ一ヶ月ぶりの通しでございます。
11月に大阪で石畑くんのひとり芝居『YAKISOBA』のお稽古の時に、
「これって、脳内の話ですよね」
と、石畑くんが教えてくれたことを前提に『アイデアル』を見ていると、
ああ、ホントだ、脳内の話だなぁと納得した通しでございました。
『アイデアル』の母親のセリフ。
これって、男の頭の中で聞こえる声なんだなぁ。
育てられる過程で、子どもたちはたくさんの否定の言葉をあびせられる。
よかれと思って、愛ゆえに、この子のためを思って溢れ出た言葉がのちのち、
愛しい子どもを追い詰めることがある。
その言葉は子どもの頭の中に残ってこだまする。
いつまでもいつまでも、大人になっても頭の中で響いて聞こえる。
親が言ったはずの言葉、それがいつのまにか、
自分自身そのものの考えだと勘違いをして同化する。
その言葉が、否定の言葉ではなく、
嬉しい優しい楽しい言葉なら、すてき。
でもそうじゃない時もある。
セリフにもある「ちゃんとしなさい」って言葉は、いろんな場面で、いろんな人の口から零れるからよく耳にする。
ちゃんとしなきゃ。
ちゃんとしなきゃ。
いろんな人が言う。
ちゃんとしなきゃ。
わたしの頭にも響く時がある。
だいたいそういう時って焦っていたりする。
でもふと思う。
ちゃんと・・・・・・ってナンだろ?
え?味のモト?
誰にとって。
何がちゃんと?
細かく突き詰めると、頭の中の声が消えていったりする。
『アイデアル』の男は、確かに母親からいろんな言葉を受けたけれど、
それをずっと頭の中でリフレインさせているのは自分自身なのだ。
母親の言葉を選ぶのか、選ばないのか、本当は自分で決めることができる。
人生って自分で決めなきゃ動かない。
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