『アイデアル』は去年の夏に島根のハタチ族さんと創りまして、それはひぐ演出担当したのは初めてでした。
『アイデアル』はもともと、noyRの旗揚げ公演の作品だったと記憶しております! その時は、ひぐ、作・担当のみでございました。本番が観に行けなくて残念。そんでもってそのあと、大阪でdracomの筒井くんが演出してくれはって、その時も本番見れずで残念。
去年初めて自分で演出した作品でございます。
「樋口さんにしてはなんてわかりやすい」と言われるアイデアル。
良かった。ワタクシにも分かりやすいものが書けたのねー!と、思いきや、今年の春の雲南で再び『アイデアル』の朗読劇を作った時に出演してくれた俳優のたいちゃんの感想がこちら。
「こんな難しいのを数日でなんて、僕どうしようかと思いました・・・」
分かりやすいけれど、俳優は大変、ということですわね。
そんでもって今回はnoyRバージョン『アイデアル』
noyRのみんなは今回いろいろと考えて、レジデンスという方法を選びました。凝縮して稽古をする。動画配信についても、プロデューサーのつんさんと相談して、やっぱり自分たちにとって本番はどこまでも舞台であるから、映像は創作過程にしてみようと決めました。決めたら一緒にどんなこともやろうと思います。
Plant Mは8月に『君ヲ泣ク』横浜バージョンを予定しておりましたが、それは延期に決めました。公演情報を出す前に決めたことなので延期のお知らせも不要でしたが、とても素敵な俳優さんたちが集まってくれたので来年の夏に出来るように進めたいなぁと思っております。その決定をどうしようかと・・・6月あたりに公演を延期にするか続行するかと考えていた時に、つんさんが、
「何を決めても、どちらをとっても、間違いではない」と言ってくれたことがとても心強かったでございます。
そしてやっぱり決めて延期にしたことに後悔はないなと思います。コロナ対策で頭を悩ませるよりも、コロナがあるこの世界で創作すること創作そのものに頭を悩ませたい。ハバカラズ言ってしまう本心です。レジデンスは、このように頭を悩ませることをひとつ、たったひとつだれけど、取り外せるやり方だなと思います。家族がいる家には帰らなくていい、ということ。
さてさて。
『アイデアル』のお話は、見えないなにかに恐怖するお話なんだと再確認しました。
見えないから余計に恐れる。
膨れ上がる。
不安が止まらなくなる。
見えないなにかはいつだって自分の恐れと関係している。
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