「あれ」や「あれら」や「あの時」

おはようございます。
今日は朝イチからのお稽古でございます。
ラッシュアワーに揉まれながら。


少しずつ作っている小道具を持ち電車に乗りますの。
これらはどこまで使えるかしらと、うかがいみながら。

さてさて。

見えるはずもない「空気」というやつが色づいて見える瞬間がありました。
空気に色なんてあるわけもないのに。
灰色の空気が、一瞬カラーになって、またすぐに灰色になる。
そんな瞬間。
生身の役者さんたちがその生身の声を使い、そこにいる。
だから目の前に見えているものが確実にある。
でもふと思う。
見えているものがすべて間違いなく本当かしら、と。

「あれ」という言葉がある。

あれがあれして、あれなんだけれど、あれどうなってる?

なんのことやらさっぱり分からなくても、
生身の人間が、生身の人間に対して発したら。
生身の人間同士の関係性に則ってお互いに「あれ」を探る。

あの時のこと、どう思う?

なんて、投げかけられたら、一瞬「あの時」というのを考える。
こちらの思う「あの時」とあちらの思う「あの時」が、
見事に一致しなくても、しばらく会話が続いたりすることもあったりする。

あれのことなんだけど。
ああ…あれね。

あれって、なんだろうと思いながらも返事をしたりする。
着地するまでのあいだ。
言葉と言葉のあいだの、空白。
言葉が漂う瞬間、
空気の色が生まれるのだろうと思うのであります。

そうだわ。
お芝居って、見えないものを見ることができるのです。


演劇ユニットnoyR vol.8『重奏 マッチ売りの少女』
10月19日(土) 14:00開演 / 19:30開演
10月20日(日) 13:00開演 / 17:00開演
会場:若葉町ウォーフ
原作:別役 実
構成・演出:樋口ミユ
音楽:棚川寛子
出演:大木実奈、仲道泰貴/
   平井光子(重力/Note)、内田健介
パフォーマー:
大間知賢哉、岸本昌也、黒木佳奈(疎開サロン)
チケット料金:
一般3,000円、U18(18歳以下割引) 1,500円
〇2019年8月28日(水)チケット発売
チケット取扱い(WEBフォーム)
http://481engine.com/rsrv/webform.php?sh=2&d=77870e2f47
https://www.unit-noyr.com/next/

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