『赤鬼の授業』ふりかえりー

中野公演『赤鬼の授業』が無事に終わりました。
今回も、齋藤学さんが写真を撮ってくださいました!

まなか先生がオドオドしながら授業の練習をしていると、


鬼がやってくる。


ふたりで立体紙芝居をします。
鬼さんはいろんな風味を付け加えてお話します。
松居一代風は鉄板でございました。


モノの声を聞くまなか先生。


自分を振りかえるまなか先生。


まなか先生の背中を押す赤鬼くん。


まなか先生、一歩踏み出す。


最後はみんなで記念撮影。


小学校の教室でお芝居すると楽しいだろうなぁといつの頃からがぼんやりと思っておりまして、ふとした時にそんなことを西藤くんに話したのか・・・

「多賀さんに聞いてみたらもしかしたら・・・」

と、教えてくれたと記憶。
台本を書く前に、多賀さんから小学校のことをたくさんお話してもらいました。
ファイト一発新聞のこと。
発見カードのこと。
いまはもう廃校だってこと。
『赤鬼の授業』はワタクシのフィクションだけれど、
多賀さんや小学校からいろんな栄養をたくさんもらいました。
台本の第一稿を多賀さんにメールで送っていろいろ感想をもらって、
また第二稿を書く。
それがとても楽しい共同創作でした。

あの角の家は・・・

というセリフがあったのですが、

「樋口さん、中野には角がないです」

という指摘をもらい、実際に中野にいくとホントに角がない!
道は全部、まぁるい。
そこに暮らしている人にしか分からないことがたくさんあって、
それを多賀さんに教えてもらいました。
雲南に住んでいる西藤くんとまなかちゃんは、
きっとこの中野の小学校や多賀さんと少し似た感覚をもちろん持っていて、
ふたりが演じるから今回の 「赤鬼の授業」になったんだろうなと思うのであります。

最後にまなか先生は客席に向かって「起立」と号令をかけ、「礼」と一礼をする。
号令をかけたら、お客さんが立ち上がるかどうかはその時になってみないと分からないからもし立ち上がらなかったら何度も「起立」を繰り返そうと、稽古では話していたのだけれど、観劇していたお客さんがざぁっと立ち上がってくれました。

その風景を唯一、教室の外から見ているのは赤鬼だけ。
まなか先生を見送った赤鬼だけにしか見えない風景が、
きっと見えたのだろうと思うのです。

夏の終わりに、さよならと出発の物語になりました。
20日の上演前のポストトークで多賀さんとお話したときに教えてもらった言葉。
中野では学校に行く時に、「行ってきます」と子どもたちが言うと、
近所のおばちゃんたちが、「行ってお帰り」と言ってくれるそうです。

行って、お帰り。

行くのに、ちゃんと帰ってくる。
素敵な言葉。

このお芝居はいつもみたいにPlant Mが主催ではなく、
中野貢献隊さんが主催でございました。
多賀さんは中野貢献隊の一員でもあり、
同じ中野貢献隊の大門くん(三刀屋高校の演劇部)も一緒に教室の準備を手伝ってくれて、本当に感謝でございます。

この中野貢献隊さんが開催する「中野ホームフェス」という催しが、
第三回「笑顔あふれる地域イベントアワード」で最優秀賞を受賞されたそうです。
優秀賞7つのなかから最優秀だそうですー!
http://www.kodomo-bunka-co.org/award03.html

こちらもまたステキー!

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