『泣いた赤鬼、陽はまた昇り』を終えてー!

『泣いた赤鬼、陽はまた昇り』が無事に終了しました。
雲南のみなさま、本当にお世話になりました。
ありがとうございます。
観に来てくださったみなさま、ありがとうございます。
今年もチェリヴァホールさんにはお世話になりました。
ワークショップもたくさん経験できまして、充実の雲南でございました。

なぜに「泣いた赤鬼」だったのかを振り返りますと、記憶はおぼろげでございます。
たしか、「鬼の格好似合うんちゃうん?」
という何気ない会話からだったような気もしますがおぼろげでございます。
鬼といえば、「泣いた赤鬼」だろう・・・となったのかも、もうおぼろげでございます。いや、絵本の最高峰といえば「泣いた赤鬼」だろう、だったのかもしれません。

元晴くんと西藤くんでふたり芝居をするなら「泣いた赤鬼」だろう、
だったのかもしれません。

今回はせっかくだからアテ書きにしてみようかと、
本当に久しぶりにアテ書いたような気がいたします。
とは言っても、すべてはワタクシのフィクションでございますから、
本当の元晴くんと西藤くんが言いそうな言葉ではないのでございます。
赤鬼と青鬼がずっと一緒にいたっていいだろうと思ったところから書き始めた・・・
のか、どうかも、もう覚えておりませんが・・・
読む限りではきっとそうなのだと思うのです。


元晴くんは不思議な子だなぁと稽古をすればするほど思います。
自覚があるようでないようで。
でもやっぱりあるようで。
自分でもよく分からないまま舞台上を引っ張っていくのであります。
自分でもよく分からないままだから、空回りの時もございます。
ぶ・・・舞台嵐だわ・・・
でも、分からないと言いながら、
まだ言葉にできないだけで、きっと分かっているんじゃないかと思うのであります。
本番をする度に、ぐんぐんどこか高い高いところへ昇っていくようでございました。
き・・・北島マヤだわ・・・


元晴くんとは対照的に、
西藤くんは自覚と意識と挑戦でございます。
見た目はバンカラ、豪快でございますが、なんとも繊細でございます。
「よくわかんねぇけどまぁなんとかなるだろ」風に見えますが、
とてもキチンとしているのでございます。
考えて、試して、反省して、また考えて、さらに挑戦する。
納得しないと出来ない。
だけど納得したらもうブレないし怯まない。
ひ・・・姫川あゆみだわ・・・

両極端なふたりのふたり芝居でございました。
だから面白いのであります。

ロングランの公演をしているときは、必ず起こることがございます。
書いているときのことや、稽古をしているときのこと、それらすべてが、
上演中に吹っ飛んでいくこと。
たしかにこれは自分が書いたもので、何日もかけて稽古したはずのものなのに、
まるで初めて観たような、まったく知らない物語のような、
まったく知らない登場人物のような、
なんともいえない感覚が起こるのでございます。
作も演出も飛び越えて、
俳優が走り出す瞬間の上演を観る。
今回はロングラン公演ではなかったのに、それが起こったのであります。

とても、素敵。

コメント