ヒトとそれらイガイのあいだに その2

ところ狭しと作品が並べられておりまして、
ところ狭しと観客がその空間におりまして、

その間を、

本当に、踊るように歩くのです。

ダンサーでございますからもちろん踊るのですが、
「踊る」ってコトバでは足りません。

NIMAさんとういうダンサーさん。

始まるともなく始まって、
気が付いたらNIMAさんがお客さんの間でうちわをあおいでいる。
たったそれだけ。
それだけなのに。
なぜこんなに泣けるのでしょうか。
人差し指が天にむく。
植物の芽が伸びていく。
手をかざしただけで、
たったそれだけ。
それだけなのに。
なぜこんなに泣けるのでしょうか。

踊り、じゃなくて、祈りのようで。
これは芸術とコトバでよばれる、その、もっと前の、もっともっと純度が高いものだ。
芸術は、人間がそう呼ぶだけ。
人間がそう決めているだけ。
そういうものではなくて、
人と魔の間で揺れ動く“なにか”のようです。

自分のなかの宇宙を見たような。
その空間にいてるお客さんの数ぶんだけの宇宙を見たような。
ヒトじゃないなこれはもう。
植物のような。
ヒトならば、巫女さんみたいだと、思います。
観ているわたしたちの宇宙を、NIMAさんはもっと大きな宇宙へ
連れて行く。

なんだこの経験は!

この経験を、ほかの人にもしてほしくて、
今年のcan tutku企画 芸の真髄シリーズ第二弾は、
NIMA ダンスライブを企画中でございます。
11月3日文化の日に、どうぞ皆様can tutkuへ、このダンスを体験しに来てくださいな。









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