市民と創造する演劇『赤鬼』舞台手話通訳付きバージョンは無事に終了しました。
とてもとてもとてつもないすごい経験でした。
観に来てくださった皆さま、本当にありがとうございました!
PLATの皆さま、参加してくださった市民の皆さま、市民スタッフの皆さま、プロスタッフの皆さま、本当に心から感謝です!
舞台はめちゃ無事でめちゃ大成功でした!
が、なんとひぐちは本番の1週間前に右足首をめたくそに骨折してしまい……!!
本当に不注意で皆さまにはご迷惑をおかけしました。
入院するというオオゴトになりましたが、病院からオンラインで稽古ができて、
本番もオンラインで観ることができました。
そんなことができるのだなと驚き、感心してしまいました。
PLATの劇場の体制が本当に素晴らしく、また演出部ががっちりスクラムを組んでくれていたので本当に助けてもらいました。
そして何よりも、参加してくださった市民の皆さんひとりひとりがブレずに、
それぞれの内側に、舞台に向かう覚悟がキリッと立ち上がった瞬間を見て、
ああ、良かったなぁと思っていました。
骨折して大きな迷惑をかけたにも関わらず、
「演劇ってチームだなぁ」とひとり感激しているひぐちでございました。
本番が無事に終わるまではそっとして。
無事に終わったのでご報告でございます。
2月28日、テクニカルも含めた通しを終えて、ふぅ、ひと段落。
だったはずが、階段を踏み外すという不注意!!
「あ、いったな……」と、心がつぶやきました。
痛いという感覚よりも、重たいと思った。
きっと私は唸っていたと思う。
かんやくんが小声で、「あ……これは……折れてるな……」とつぶやいたのを聞いて、
笑えてくるのだから人間不思議なものでございます。
夜の22時までやっている整形外科に車で運んでもらって、
診察室に入ると気弱なおじさま先生が、気弱に聞いてくる。
「捻挫ですか、捻挫ですか?」
「や、先生、捻挫じゃないと思います」
「ああ……骨折してるなぁ……」
超気弱な声に思わず、手を叩いて爆笑してしまうわたし。
「わ、笑いごとじゃないですよぉぉぉ……」
と、また気弱な声。
や、わかってるんやけど、笑ってしまう。
レントゲンを撮っているときも、気弱先生は小さく小さく、
「こ、困ったなぁ……」とつぶやく。
「先生、困ってますか?」
「足首がね、脱臼してて、これだけは治さないと、血流が、悪くなるから、ああ、あ、あ、な、治しますよぉぉぉ……!っは……治った……治りました……」
この気弱先生が処置してくれたことが、のちのち、いろんなことがスムーズになっていくとはこの時の私は知る由もなかった。
とりあえず固定をしてもらって、手術が必要だから必ず月曜日に大きな病院で診てもらってくださいとのことで、我らは帰ることにした。
滞在先のアパートまで送ってもらい、布団に入る。
痛いわけではない。動かす時には、いててとはなるけれど。
アドレナリンのせいかもしれない。
今日の通しの振り返りをしていなかったと気づいて、布団の中で振り返りラジオを収録する。※振り返りラジオとは、現場で振り返る時間がない時に、ひぐが後で振り返りを音声録音して皆さんにお送りすることをそう呼んでおります。
アメリカとイスラエルがイランを攻撃して世界が驚いた日に、ワイは骨を折ったと日記に書いた。
3月1日
ロングお稽古。この日は日曜日。もしかしたら次の日から私は現場に入れないかもしれないと思い、できる限りのことを伝えた。これからのことも、皆さんにお伝えして。
身体表現はかんやくんが見てくれる。
音楽は、棚さんの代わりにアシスタントのなおたろうさんが見てくれる。
細かい段取りや動きは演出助手のともちんが見てくれる。
照明も音響も万全。
市民の皆さんには本当にご迷惑をかけるなぁと思いつつも、なぜか私は、きっと大丈夫だろうなと思っていた。
3月2日
朝いちで、吉川くんに大きな病院に連れてきてもらう。
女医に診察を受けた。なんか信頼できると思った。そういうの、大事。
「足首の脱臼がちゃんと戻っているか、アフターの写真がないからレントゲン撮ります。もし戻ってなかったら、今から緊急手術です」
えっ!?まじっ!?
「整形外科の先生はこんなレントゲン見たらギョッとするよ。あたしなら即手術してたね」
「先生、生まれて初めての骨折なんです」
「初めてにしては派手な骨折だね」
「先生、初登場第一位って感じですか?」
女医は私の言葉をスルーした。
付き添いの吉川くんはうつむいて苦笑していた。
果たして、脱臼は治っていた!!
気弱な先生、ありがとう!!
これでとりあえず緊急手術は免れたのだか、さてこれからどうするか。
自己責任において、この状態で本番も劇場に通うことも選べる。
ただ、足首に水脹れが現れたら、すぐに手術しなければならないそうだ。
そんなことが、ゲネや本番前に起こったらどうする?
忙しい時に私を病院に連れてこなきゃいけなくなる。
面倒だな、私、と思った。
「今すぐぶち込まれるよ」と、吉川くんに伝えた。
オンラインでできる限りのことを病院からしようと決めた。
高画質のカメラを設置してくださった劇場スタッフさんありがとう。
鮮明に見えました。
平日稽古もオンラインで、振り返りラジオは消灯した談話室で録音した。
さっそく入院病棟では問題児になった。
ゲネも本番も、しっかり観ることができました。
少し距離をおいて見ると、いろんなことが分かった。
今まで稽古してきたことが、本当にそれぞれ一人一人の中にちゃんと存在していると思った。
骨を折っておいてナンだけれど、こんなことで崩れるような稽古をしてきてないもんなぁ、なんて思ったりした。
本当に迷惑をかけたけれど、どう考えても「よかったなぁ」という感想が出てくるのだ。
「市民と創造する演劇」というものが、ステージチェンジしたような気がする。
どうしてこの作品をするのか。
どうして演劇をするのか。
自己表現のさらに向こう側、普遍的な表現に触れていったような気がした。
それぞれが自己と向き合った果てに、普遍が訪れる。
そんな瞬間を見るのが、私はとても好きなのだ。
PLATに集まってくれた市民の皆さん、本当にありがとうございます。
こんなとてつもない経験を、本当に感謝です。
演劇ってチームだ。
それが何よりも実感できた。
連携してくれたスタッフの皆さん、劇場の皆さん、本当に感謝です。
そして無事に公演を終えた次の日。
9日。
手術した。
全身麻酔も体験した。
なんか面白い夢でも見れるのかと憧れたが、ナンもなかった。
が、この「ナンもなかった」というのが新たな私の気づきになったのだけれど、
話が長くなるのでそれはまた今度。
しばらく豊橋で入院しております。
術後の傷の痛みが一番痛かったのですが、復活してまいりました。
ベッドの上でできるお仕事に取り掛かります。
お仕事関係の皆さんにはそれぞれご連絡をしております。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。

コメント