ワークショップ&ショーイング『赤鬼』ふりかえり

穂の国とよはし芸術劇場PLATによるワークショップ&ショーイング『赤鬼』
2月23日に無事に成果発表が終わりまして、
24日のふりかえりお稽古も無事に終わりました✨
 


なんと贅沢な日々だったでしょうか。

1月17日、18日、19日に第一次お稽古。
ひぐが考えた「誰が鬼だゲーム」(そんな名付けはしていないけれど)で遊びながら、
集団からスゥッと外されていく違和感をひしひしと感じるゲームをしました。
台本から、いろんなイメージをひろって皆さんに動きを考えてもらったり、
ひたすら読み合わせをしたり、
 
そして最後の最後は、
 
「第二次稽古までに台詞を覚える」ための台詞の覚え方を参加者の皆さんにお話しました。
 
第一次稽古は、もりもり、盛りだくさん。
宿題も、もりもり、盛りだくさん。
 
台詞を覚えるって、とっても大変な労力と時間が必要。
しかも「今回はこんな方法で覚えてみてください」とお願いしたので、
いつもの方法ではないから、覚えにくかった方もいらっしゃったかもしれません。
 
そうして第二次稽古の初日。
2月12日。
ただ怒涛に台詞を言うだけのお稽古。
どこを覚えていないか分かってしまうお稽古。
 
みなさん、しっかりと覚えてこられて本当にすごくて。
第二次稽古から参加の演出助手の村田ちゃんもびっくり。

そして怒涛の10日間が始まりました。
お稽古開始の30分はかんやくんタイム。
赤鬼役でもあるし、演出補でもあるし、振り付け担当でもある。
彼は神の踊りをする人と私は呼んでいます。
アップも兼ねて、身体の動き、感覚を上げていく様々な動き。
ひぐもともに身体を動かしまして、ふらふらになりました。
ちらっと横目で板ちゃん(最高齢)を見ると、マックスで動いている……!
すげぇ……すげぇで……さすがテニスを3時間ぶっ続けでやれちゃう板ちゃん……! 

今回の座組は本当に年齢がさまざま。
 
そのせいなのかどうかは分からないけれど、
それぞれがみんな補い合っているように感じて。
さらに稽古が進むにつれて、浜の人々の団結力といか、生活力というか、
一人一人の登場人物の背景がググッと見え始める。
本当に生活が見える。
これは、市民劇だからこそなんだろうか。
豊橋PLATに集まるこの人たちの独特な持ち味なんだろうか。 
市民劇ってなんだろう。
俳優ってなんだろう。
プロとか市民とかって、なんだろう。
稽古を積み重ねていくたびに、なんだろうが増えていく。
分ける必要ってあるんだろうか、という気分になってくる。
 
ただひたすら演劇している我ら。

お芝居のお稽古をしていると、その人の、何かが、パッと開く瞬間がある。
その瞬間に立ち会えることが、とてもうれしい。

柔らかい心がたくさん動いていく。

PLATは柔らかい心をそこにあらわすことができる劇場なんだなと、この劇場の在り方そのものに驚かされる日々だった。
 
2月23日のお昼と夜公演を終えて、本来はここで打ち上げをして解散なわけだけど。
翌日24日に、再びお稽古をすることがこの企画のホントのおしまい。
 
もう本番は終わったのに?
なんでお稽古?
ハテナマークがつきそうだけど。
 
本番からの解放のうえでの「稽古」はとても興味深かった。
きっとこの稽古を一番楽しんでいたのは、私自身だったと思う。
 
本番を経たから気づくことがたくさんあって。
ああ、どうしてもっと早く気づかなかったんだろう。
どうして最初っからこうしておかなかったんだろう。
深く考え続けたら見つけられることが本当にたくさん。
なんてすごい台本なんだろう。
反省がいっぱいだ。
それでも。
その瞬間はいつも精一杯。
これは、本番を体験したからなんだろうけれど。
いや、うーん、いや、うーん……

これは、「本番」というものから解放されたから浮かび上がったことだろうか。
私自身も、俳優たちも。
 
やっぱり本番があるって気が張ってるんだなと当たり前のことに気づく。
これを、どうしたら取っ払えるんだろう。
いやでも取っ払うことがイイことだとは言い切れないし。
緊張と緩和のバランス。
どっちも必要。どっちも大事。
 
本番後の稽古で得る発見。

ああ、ほんまにものすごおもろしろかった……!!

PLATさん。
参加者の皆さん。観に来てくれはったお客さん。
担当の石田さん、吉川くん。スタッフの皆さん。
 
お世話になりました✨ありがとうございます✨
 
演劇って面白いなぁ。
 
演劇、ありがとうありがとうありがとう✨
 
写真提供:穂の国とよはし芸術劇場PLAT

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