Song Storytelling in BAROOM 「ピーター・パンとウェンディ」✨バリーとの会話

南青山 BAROOM にて朗読×音楽で名作をお届けする Song Storytelling in BAROOM シリーズ第4弾✨でございます!
 
今回は……ピーターパンっっっ!!! でございます!!!
 
30歳になるかならないか、くらいの時だったでしょうか。
わては恐怖に絡めとられておりました。
 
「……ど、どうしよう……もしかしたら私はこのまま大人になれないかもしれない。大人になれなかったらどうしよう、大人になれなかったらどうしよう、どうしよう、どうしよう……」

恐怖でした……

そのことを友人に相談してみたところ。

「これってピーターパンシンドロームってやつかなっっっ!?」
 
静かに答えてくれました。
 
「えーと……大人になんかなりたくない、というのがピーターパンシンドロームであって、大人になれなかったからどうしようってブルブルするのは、シンドロームなんじゃなくって、もう……ピーターパンなんやと思う」
 
そもそもピーターパンシンドロームの症状さえも間違っているという恥ずかしいことだ。
 
そしてすっかり年齢だけを重ねたわては、どうなったかといえば、ヒトコトでは言いあらわせない、けど、まぁ、誰のどんな人生も、良きしかないもの、と笑っております。あは。
 
さて、こちらの名作シリーズ。
今回はイギリス男性、J.M.バリー氏をお迎えしました。
ここから書いてあることは、すべて、ひぐの脳内妄想物語ですのでご注意ください。
現実に起きたことではございませんが、ひぐの脳内ではリアルでございます。
 
フランス人、サン=テグジュペリに丁寧に教えてもらい、たくさん「ジュテーム」言うてもらいました。星の王子さまを書いた時のサン=テグジュペリと会話したような感覚になりました。なんかね、愛でてもらった気分でした。 寵愛……?
 
岩手の賢治先生は厳しかった。何にも教えてくれない。自然の厳しさと似てる。い、いじわるっ! とか八つ当たりもしましたが、私が賢治先生の呼吸に合わせることを始めました。自然に溶け込むみたいな。考えるんじゃない、感じろ! 案外スパルタでした。賢治先生とはそれから親友になりました。
 
さて、そこでミスターバリーですよ。
 
どんなやりとりになるんだろうと本を開きました。
作家はみんな同じじゃない。
だから関わり方も同じじゃない。
サン=テグジュペリと賢治先生の違いに天国と地獄を味わった私はもう何が来ても大丈夫と腹を括って読んだ『ピーターパンとウェンディ』
 
よし、来い! 
 
……ミスターバリーは、超現実的だった……
冷静と情熱の間が、普通なように……
天国と地獄の間が、日常なように……
 
現実的なミスターバリー。
イギリス的といえばイギリス的かっ……
 
「ミスターバリー、あのう、私、この物語をですね、こんなふうに捉えたいと……」
 
と、私が話すと。
 
「OK,僕は君の考えをもちろん尊重するよ。君を縛り付けたりはしない。君の意見を最大限に大事にしてくれたまえ。僕は僕。君は君。君がしたいようにすればいい。もちろん僕ら共通認識の上での常識の範囲内でね。どうだい? 何か問題あるかな? 」
 
話が早かった。
こんな例えがイイのかどうか分からないけれど。
まだ結婚もしていないのに、円満に離婚調停が進んでいくような気分だ。

「君のしたいように。君の気がすむように」
 
ミスターバリーはそう言ってくれるのだけれど。
物語は一つ一つの事柄が、見事に他の言葉や行動に密接に関わり合って、
そうそう「好き」にはできないという事実が見えた。
 
なるほど。
好きにしていいよとは言うが、好きにできない現実。
なるほど。
得たいものがあるのなら、得られるように必死になるしかないようだ。
パリッと三揃いのスーツを着こなした大人のミスターバリーの正体は、
まぎれもないネバーランドのピーターパンだった。 

くっそう。

こちとらXXの身体の船に乗っている、中身はまぎれもないピーターパン。
かくして、フック船長とピーターパンの戦いではなく、
ピーターパンVSピーターパンとなりました。
 
そしたらわかっちゃって。
 
短剣交えて戦っている時に、ふとわかっちゃって。
 
「あ、まじで好きにしていいんだ?」
「え、だから言ったじゃん」
「あ、そっか、自分の作ったネバーランド以外には興味ないもんね」
「そっちこそ」
 
あっはっは。
あっはっは。

そうやってこのSong Storytelling in BAROOM 「ピーター・パンとウェンディ」は完成しました。今回の名作の旅も本当に本当に面白かった。作家の中に潜る作業とは、とても興味深い。脚色には脚色の面白さがある。毎回、毎回、素晴らしい体験をありがとうございます。
 
ぜひ観に来てください✨

Song Storytelling in BAROOM 「ピーター・パンとウェンディ」公演情報
 
BAROOMのサイトはこちら→https://baroom.tokyo/peterandwendy/

■公演スケジュール
2025 年 2 月 3 日(月)~2 月 9 日(日) ※全 12 公演
14時/19時 開演
 
3日(月)    19時A
4日(火)14時B/19時C 
5日(水)14時A/19時B 
6日(木)14時C/19時A
7日(金)14時B/19時C
8日(土)14時A/19時B 
9日(日)14時C
 
■出演者(ピーター・パン×ウェンディ)※敬称略
A チーム:田中真琴×紫吹淳
B チーム:由薫×菜々香
C チーム:谷口あかり×銀粉蝶

■チケット
8,500 円(全席指定・税込)
※未就学児入場不可
2024 年 12 月 20 日(金)11:00~2025 年 1 月 13 日(月)23:59 プレイガイド先行
2025 年 1 月 20 日(月)10:00~ 一般発売
プレイガイド:チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/songstorytelling/

■スタッフ
演出|小見山 佳典
脚本|樋口 ミユ
音楽|澁江 夏奈
歌唱指導協力|五東 由衣
伴奏|松山 祥子
ヘアメイク|松元 未絵・宮﨑 智子
主催|株式会社フェイス
制作協力|株式会社アミューズ
協賛|森川健康堂株式会社


 

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