お稽古三日目と、映画『こころの通訳者たち』

『楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー』のお稽古三日目です✨
今週の月曜日から始まりました。
怒涛にお稽古でございます。
口癖のように言います。
「みんな……今日が、お稽古、初日やからね……」
「みんな……今日が、お稽古、二日目やからね……」
「みんな……今日が、お稽古、三日目やからね……」
三日目なのに、ああ、そういうことかと発見がたくさん。
だからお芝居って本当に面白い。
ひとりだけでは気がつかないことがいっぱいある。
俳優の身体を通して発する言葉が、
動く体が教えてくれることがいっぱい。
だから、わたし、このシーンをこう考えていたんだ、と再確認したりする。
お稽古をして、
ホテルに帰って、
俳優たちはそれぞれに稽古を振り返って咀嚼して栄養にして、
そして次の日の稽古で驚く変化を見せたりする。 
俳優は本当に恐ろしくもあり、すごいのだ。
 
今日のお稽古は18時で終わり。
『こころの通訳者たち』の試写会へ!!
静かに静かに、ひぐちは静かに興奮して感動しておりましたのよ。
手話という通訳、音声ガイドという通訳。
目が忙しいという言葉、耳が忙しいという言葉。
まだうまく説明の言葉が紡げないけれど。
通訳が入ることの深さをずっと考えていた。
俳優たち、わたしたち創作者は、作品を作る。
それがわたしたちの仕事だからだ。
それを、手話通訳者の皆さんが翻訳する。
音声ガイドをつくる皆さんが翻訳する。
『凜然グッドバイ』はなにも変わらないのに、
なにかが深くなっていく。
翻訳という解釈が増えていくからなのかしら。

なにかに似ている。
 
再演を繰り返したときに起こる作品の深さの変化。
繰り返し上演することで、
関わる人々の解釈が作品そのものを深めていくあれにとても似ていると思った。 

関わる俳優の考えが、
スタッフの考えが、
観客の感覚が、
作者さえも越えて作品を深めていく。

これはあくまでも、作品そのものを変化させるわけではない。
それそのものは変わりないのだ。
戯曲を書き換えたわけでもないのに、
戯曲から読み取れる情報が明らかに増えて深まっている。 

うひーん、やっぱりまだうまく言えない。
もう少し考える。
翻訳は解釈。
もう少し考える。
言葉を尽くすと言葉を超える。

『こころの通訳者たち』は、2022年10月1日からシネマ・チュプキ・タバタで先行公開です!

 映画『こころの通訳者たち』公式ホームページ

https://cocorono-movie.com/ 

さてさてー!

明日のお稽古では通しができるといいなー!!

稽古開始四日目だけどー!!!



 


コメント